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スルタンアフメットの男達③

モザイク博物館を出た僕はブルーモスクとアヤソフィアの間に多数あるベンチに腰かけ、昼食代わりにシミットを食べながらチャイを飲み休憩していた。

アヤソフィアを眺めながら暖かいチャイを嗜む。至福の時間である。
ところが、そんな時間に割って入ってきたのが、17,8歳くらいに見えるトルコ人の青年だ。

「Where are you from?」と声をかけながら僕の目の前のベンチに陣取った。
どうやら彼は今までの男と違い、日本語が喋れないようである。

彼曰く「兄弟が横浜で働いているんだ。僕も日本には一度だけ言ったことがあって、来月また日本に行く予定なんだ。」とのことだ。

そして続けて「トルコにはいつ来たの?いつ帰るの?」とお決まりの会話を繰り広げ、
その後、以下の感じのやり取り。

青年「トルコ料理は食べた?ケバブは?」

僕 「食べてない。これが昼飯。(シミットを掲げる)」

青年「おー、これはトルコの朝飯だよ!昼はケバブとか食べたほうが良いよ!」

僕 「今日の夜か、明日食べるよ。」

青年「………」
僕 「………」

青年「トルコは楽しい?」

僕 「うん、とても楽しいね。」

青年「今日はどこに行ったの?ブルーモスクには行った?」

僕 「アヤソフィアとカーリエ博物館に行った。」

青年「おーカーリエ博物館!とても遠いね!」

僕 「………」
青年「………」

会話は盛り上がらず沈黙の時間が続き、早くどっか行ってくれ、と思っていたが、彼は一向に立ち去る素振りを見せない。そして、

青年「チャイは美味しい?」

僕 「美味しいね。」

青年「アップルティーは飲んだことある?美味しいよ。
    僕の家に来たらアップルティーをごちそうするよ。」

という。

アヤソフィア、カーリエ博物館、モザイク博物館と回り、今日のmustの予定はこなしていたので、まぁどうせすることないし誘いに乗ってみるか、と思い立ち、青年に連れられ彼の家へと向かう。

彼の家に向かう途中、「仕事は何しているのか?」と聞かれたり、「僕の親の会社は貿易をやっていて、絨毯やキリムを日本に売っているんだ」と彼の親の会社の話を聞かされる。

そうこうしているうちにたどり着いたのは、彼の家………じゃなくて絨毯屋であった。


続く
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by diecieuro | 2011-01-27 22:56 | 2011 ISTANBUL